2018年9月10日月曜日

10- 官邸主導 忖度を生んだ権勢 を検証する(東京新聞)

 東京新聞が「官邸主導 忖度を生んだ権勢」と題した、官邸主導体制に対する検証記事を出しました。
 その中で「安倍官邸を支えている主な側近やスタッフ」として以下の8名を顔写真を添えてリストアップしています。
 麻生太郎副総理菅義偉官房長官杉田和博官房副長官(警察官僚)谷内正太郎国家安全保障局長(外務官僚)北村滋内閣情報官(警察官僚)長谷川栄一内閣広報官(経産官僚)和泉洋人首相補佐官(建設官僚)今井尚哉首相秘書官(経産官僚)
 
 安倍政権における官邸主導の弊害については既に多く指摘されている通り、「忖度」による不公正が蔓延してしまいました。ある官僚OBは「決定過程が不透明な安倍政権の『官邸主導』は、民主的チェックを受ける政治主導ではない」と指摘しているということです。
 
 この記事を読んだ天木直人氏は、そ8名に安倍首相を含めた9名こそ、ここまで国家権力を私物化し、日本を破壊し、12万の国民を苦しめる張本人に他ならないと痛烈に批判しました。
 東京新聞と天木直人氏のブログを紹介します。
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検証安倍政治 官邸主導 忖度を生んだ権勢
東京新聞 2018年9月9日
 各国首脳に突然、四枚の文書が配られた。世界経済の状況は「リーマン・ショック前に似ている」。二〇一六年五月の先進七カ国(G7)首脳会議(伊勢志摩サミット)。議長を務める安倍晋三首相が「世界経済の危機」を強調すると、他の首脳からは「危機とまで言うのはいかがか」と疑問の声が上がった
 文書を作ったのは経済産業省でも内閣府でもなく、政務担当の今井尚哉首相秘書官。首相の「黒子役」として厚い信任を得る。
 首相は、一七年四月の予定だった消費税率の10%への引き上げを再延期する腹を固めていた。リーマン級の危機が起きなければ増税すると明言していたため、論理に無理があるのを承知で、サミットの場を利用して国内向けに発信した。提案はG7の総意とはならなかったが、「首相の決断」のお膳立ては整った。
 
 安倍政権の特徴は内政、外交とも「官邸主導」が徹底していることだ。第一次政権でも重用した麻生太郎副総理兼財務相、菅義偉(すがよしひで)官房長官が両脇を固め、官僚出身の今井氏や杉田和博官房副長官、国家安全保障局(NSS)の谷内(やち)正太郎局長、北村滋内閣情報官ら第二次政権の固定メンバーとともに中枢を形成する。
 
 重要案件は官邸が決め、担当省庁は「蚊帳の外」になることも多い。政府が長年、違憲と位置付けていた集団的自衛権行使を容認する際には、NSSや秘書官が内閣法制局と協議し、理屈を練った。北村氏は外務省を通さず独自の対北朝鮮外交に乗り出している
 官邸主導は政策の迅速な決定・遂行につながる。政府高官は「政権の方向に官僚を動かすことができる」と自負。第二次政権を見続けてきた谷口智彦内閣官房参与は近著で、官邸の面々は私心なく首相を支え、強い結束力があると評した。
 
 だが、官邸の権勢が強まるほど、政治家も官僚も官邸の顔色をうかがう弊害が浮かび上がる。森友、加計学園問題が最たる例だ。
 森友の国有地売却問題で、財務省は首相の妻昭恵氏と学園が親しいことを当初から認識。今井氏が経産省から起用した昭恵氏付き職員が財務省に優遇の可能性を照会した後、結果的に国有地は格安で売却された。財務省は、決裁文書から昭恵氏や政治家の名前を削除する改ざんも行った
 加計の獣医学部新設を巡っては、事務担当の首相秘書官が愛媛県職員らと官邸で面会し、実現へ異例の「指南」をしていたことが県文書に記載されていた。学園理事長は首相の長年の友人。首相は関与を全否定したが、周囲では真偽不明ながら「総理のご意向」などの言葉が飛び交った。
 
 一連の問題から「忖度(そんたく)」による不公正がまん延しているのではないか、との疑念は強まっている。ある官僚OBは「決定過程が不透明な安倍政権の『官邸主導』は、民主的チェックを受ける政治主導ではない」と指摘する。(金杉貴雄)
 
 
東京新聞が掲げた安倍・菅暴政の9名の処刑者リスト
天木直人のブログ 2018年9月9日
 きょう9月9日の東京新聞が、「検証安倍政治5年8カ月 官邸主導(下)」という特集記事を掲載している。
 そして、その5年8カ月の間、一度も変わることなく安倍政権を支えて来た9名の顔ぶれを顔写真入りで紹介している。
 そのリストは安倍首相除いて以下の8名だ。
 
 麻生太郎副総理
 菅義偉官房長官
 杉田和博官房副長官(警察官僚)
 谷内正太郎国家安全保障局長(外務官僚)
 北村滋内閣情報官(警察官僚)
 長谷川栄一内閣広報官(経産官僚)
 和泉洋人首相補佐官(建設官僚)
 今井尚哉首相秘書官(経産官僚)
 
 新聞に報じられない日はない、安倍政権の側近たちだ。
 の8名の上に立つ安倍首相を含めた9名こそ、ここまで国家権力を私物化し、日本を破壊し、一億二千万の国民を苦しめる張本人である
 古今東西の例を見るまでもなく、政権失脚と共に、即刻、新たな政権で絞首刑されるA級戦犯たちである。
 しかし、何事にも穏健ないまの日本では、そのような処刑は起こらない。
 せめて世論の力で一日もはやくこんな連中が支配する日本を終わらせなくてはいけない。
 
 この東京新聞の写真入りリストを見たら誰もがそう思うだろう。
 この東京新聞の記事は永久保存版であり、そこに掲げられたA級戦犯リストは、メディアが安倍政権の政策を報じる時、真っ先に掲げて国民の意識に植え付けなければいけないリストである。
 日本国民が決して許してはいけない面々である(了)