内部告発サイト「ウィキリークス」の創始者であるアサンジ氏が逮捕されました。アサンジ氏は、スウェーデン滞在中に女性に性的暴行を行ったという事件をデッチ上ゲられたため7年前 在英のエクアドル大使館に亡命し、以後ずっとそこに匿われていました。
ところが17年にエクアドル大統領が親米派のレニン・モレノに変わったため、匿うことは出来ないと拒絶され、英国の警官によって11日に逮捕されました
英国がデッチ上ゲまでしてアサンジ氏を逮捕したのは彼を米国に引き渡すためです。
天木直人氏は逮捕の報に接し、「アサンジュ氏に私は勇気づけられてきた。私が毎日書き続けられたのも、アサンジュ氏の存在があったからだ」と、ついに逮捕されたことを悲しみました。
Paul Craig Roberts氏は、アサンジ氏を米国に送致することに直接関与した英国とエクアドルの関係者たちを痛烈に非難するとともに、米国の不正義な裁判に対する絶望を表明するブログを発表しました。
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アサンジュ逮捕さる!
天木直人のブログ 2019年4月12日
内部告発サイト「ウィキリークス」の創始者であるアサンジュ氏が逮捕された。
いつかはこの時が来ると思っていたが、やはりアサンジュ氏が逮捕されたというニュースを知ると衝撃だ。
アサンジュ氏のこれからについては厳しいと思う。
エクアドル政府が政治亡命受け入れを撤回したからだ。
それに代わる亡命受け入れ先が見つかりそうもないからだ。
そして米国のアサンジュ身柄引き渡し要求は強いからだ。
なぜエクアドル政府は方針を変えたのだろうか。
2017年5月に誕生したモレノ政権が、これまでの反米政権と違って親米だからか。
それとも、モレノ政権の言うように、アサンジュ氏がエクアドル政府の言う事に従わず内部告発を止めなかったので、さすがのエクアドルも、これ以上面倒見切れないと思ったのか。
それにしても、アサンジュ氏はもう少しうまく立ち回る事は出来なかったのだろうか。
いずれにしても、アサンジュは私にとって永遠の英雄だ。
こんなこと(告発)をしたいわけではない。自分が告発したところで何も変わらない。不正義が起こらないようなシステムさえ見つかればいいのだ。しかし、それが見つからない限り不正義がまかり通る事になる。だから真実を伝える必要があるのだ。
こういって機密文書の告発を続けるアサンジュ氏に私は勇気づけられてきた。
私が毎日書き続けられたのも、アサンジュ氏の存在があったからだ。
私が生きている限り、アサンジュ氏には不滅であって欲しいと祈るばかりである(了)
不正の時代
マスコミに載らない海外記事 2019年4月12日)
Paul Craig Roberts 2019年4月11日
2019年4月11日、新たなユダが現れた。銀30枚でジュリアン・アサンジをワシントンに売ったエクアドルのモレノ傀儡大統領だ。
今朝のロンドン・エクアドル大使館中のアサンジ逮捕はアメリカ憲法修正第1条を非合法化するワシントンの取り組み第一段階だ。
キトにいるワシントンの手先は、アサンジが言論の自由に関与したので、アサンジの政治亡命とエクアドル市民権を取り消したと述べた。
多様な人種と性の警官が今朝大使館からアサンジを引き出した時、私はアメリカとイギリスとエクアドルの三政府と連中の組織の全くの腐敗を熟考した。
アメリカ拘置所への通過点として、これまで7年の大使館刑務所からイギリス拘置所まで彼らがアサンジを連行した際、イギリス警官は何ら恥じることがなかった。もしイギリス警官に品位があれば、警官全員、病欠の電話をしていたはずだ。
もしイギリス議会に品格があれば、彼らは来るべきワシントンでの見せしめ裁判に対するロンドンの貢献を阻止したはずだ。
もしイギリスに、ワシントンの手先ではない首相がいれば、アサンジはずっと前に解放され、ワシントンがモレノの言い値がわかるまで事実上の監獄に拘束されていなかったはずだ。
ロンドンのエクアドル大使に品格があれば、彼はアサンジを連行するため警察を呼び入れず、公式に辞職したはずだ。大使は非常に卑劣なので、モレノがエクアドルの評判を汚すのを手伝った男として、良心に恥じないよう生きられるのだろうか?
もし英米ジャーナリストに品格があれば自分たちの仕事が犯罪化されているのに憤慨しているはずだ。
トランプ大統領はアサンジの7年の苦難に似た3年の苦難から生き伸びた。トランプはアメリカ諜報機関と司法省がどれほど不正か知っている。もしトランプに品格があれば、彼は審理前恩赦を与えることで、アサンジに対する恥ずべき迫害を即時終結させるはずだ。同様に、非合法なマニング再投獄を終わらせるはずだ。
だが品格は、ワシントンやロンドンやキトで成長するものではない。
犠牲者に仕上げたい人物を告訴する犯罪の資料が司法省にない場合、司法省は「陰謀」を持ち出す。沈黙したままでいて、所属新聞社と自分の職業を裏切ったワシントン・ポスト記者に既に知られていた、アメリカ兵士が自責の念も感じることなく異常な戦争犯罪を行っているフィルムなどの秘密の政府情報を取得し、公表するためマニングと共謀したとしてアサンジは非難されている。
アメリカ部隊の罪と失敗を報告し、違法な命令には服従しないことは、アメリカ兵士としてのマニングの義務だった。マニングは、犯罪を大衆にではなく、上司に報告しなければならないことになっているが、彼は軍が既に、ジャーナリストや一般人大虐殺を隠蔽しており、もう一つのソンミ虐殺風事件を望んでいないのを知っていた。
私はアサンジに対する告訴を信じない。もしウィキリークスがマニングのために暗号を解読したのであれば、ウィキリークスはマニングを必要としなかったのだ。
ワシントンがアサンジに罪を着せられるかもしれない何かを捜している間、伝えられるところでは、告訴をした大陪審と名指された人は何年にもわたり秘密裏に打合せが行われた。もし大陪審が実際にあったなら、陪審員は品格を欠いていたが、我々はどのようにして大陪審が行われたか知ることができただだろう。
「サダム・フセインの大量虐殺兵器」や「アサドによる自国民に対する化学兵器使用」や「イランの核兵器」や「ウクライナへのロシア侵略」や「ロシアゲート」、その他諸々のことがあった後、我々はなぜワシントンの言い分を信じるべきなのだろうか。なぜ今回は、ワシントンが真実を話していると信じるのだろうか?
大陪審が「国家安全保障」のために秘密だったように、なぜ裁判は秘密で、証拠も秘密なのだろうか? 我々がここで目にしているのは、人が秘密裏に起訴され、秘密裏に秘密の証拠に基づいて有罪とされる専断組織 星室庁(かつての英国王大権下の裁判所)の密室訴訟手続きなのだろうか? これは破滅させるつもりの人に対して何の理由もない場合、専制王政に使われた手順だ。
ワシントンとロンドンとキトの政府は非常に恥知らずなので、世界中に彼らの無法状態と品格の欠如を実証するのを嫌と思わないのだ。
おそらく世界の他の国々も非常に恥知らずなので、ワシントンやロンドンやキトにとって、なんのおとがめもないだろう。他方、多分アサンジに対するでっち上げは、ロシアゲートというエセ策略や、ベネズエラで民主主義を転覆し、ワシントンの手先を大統領として就任させる恥知らずな試みの後、「自由世界」がならず者の非合法政府に率いられていることを全ての人々に明らかにするだろう。ワシントンが尊敬に値しないことを、ワシントンが明確にするにつれ、ワシントンはその帝国の衰退を加速していく。
あらゆるアメリカの裁判で、正義がなされると確信することはもはやできない。アサンジの裁判に公正はあり得ない。アサンジはマスコミに有罪宜告されているので、彼の無罪を確信している陪審でさえ「ロシアのスパイ」を自由にしたかどで非難を浴びるより、彼に有罪宣告をするだろう。
アサンジの有罪判決は、政府に不利な漏洩情報をマスコミが報道するのを不可能にするだろう。判例は拡張し、政府に害を加える意図のかどで、政府を批判する人々を起訴する際、未来の検察官は、アサンジ裁判を判例として主張するだろう。公正で説明責任がある政府の時代は終わりつつある。
Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。 (後 略)