7月の参院選挙の前哨戦に位置づけられる沖縄と大阪の衆院補欠選挙で、自民党候補がいずれも野党候補に大差で破れました。第2次安倍内閣発足以降、自民が国政の補選で敗れたのは初めてです(不戦敗の1ケースを除く)。
二階幹事長は21日夜、党本部で記者団に「残念な結果だ。謙虚に受け止めて敗因分析を急ぐ」と語りました。
沖縄3区では、前回落選後も内閣府大臣補佐官として優遇し温存してきた島尻・元沖縄北方担当相が、オール沖縄が支援する無所属新人の屋良朝博氏に大差をつけられて敗れました。自民は辺野古移設の是非に触れずに戦った知事選で大敗したことから、島尻氏は移設容認の姿勢を鮮明にし、子供の貧困対策などを訴えましたが効果はありませんでした。
大阪12区では、現職だった北川知克・元環境副大臣の死去に伴う「弔い選挙」で、当初は当選確実視されていた甥の北川晋平氏が維新の候補に惨敗しました。
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衆院補選 沖縄3区 大阪12区ともに自民候補敗れる
NHK NEWS WEB 2019年4月21日
夏の参議院選挙の前哨戦となる衆議院の2つの補欠選挙と統一地方選挙の後半戦は21日投票が行われ、衆議院大阪12区では日本維新の会の新人の藤田文武氏が、自民党の新人らを抑え、初めての当選を確実にしました。沖縄3区では野党側から支援を受けた新人の屋良朝博氏が初めての当選を果たし、衆議院の補欠選挙はいずれも自民党の候補が敗れる結果となりました。また現職と新人合わせて4人の争いとなった長崎市長選挙は現職の田上富久氏が4回目の当選を確実にしました。
衆院補選 大阪12区
衆議院の2つの補欠選挙は21日、投票が行われました。
このうち前の衆議院議員と新人の合わせて4人の争いとなった衆議院大阪12区の補欠選挙は日本維新の会の新人で会社役員の藤田文武氏(38)が、自民党の新人で公明党が推薦する会社役員の北川晋平氏(32)らほかの3人を抑え、初めての当選を確実にしました。
大阪では統一地方選挙の前半に行われた知事と大阪市長のダブル選挙や府議会議員選挙などで維新の会が勝利していて、藤田氏は松井代表や吉村知事からも支援を受け、勢いをつなげた形となりました。
自民党は安倍総理大臣が北川氏の応援に入るなど総力をあげて臨みましたが、議席を守ることができませんでした。
衆院補選 沖縄3区
沖縄3区の補欠選挙は立憲民主党、国民民主党、共産党、自由党、社民党、地域政党の沖縄社会大衆党が支援した無所属の新人で、フリージャーナリストの屋良朝博氏(56)が、自民党の新人で公明党と日本維新の会沖縄県総支部が推薦した元沖縄・北方担当大臣の島尻安伊子氏(54)をやぶり、初めての当選を果たしました。
選挙戦で屋良氏は沖縄県の玉城知事からも支援を受け、選挙区内の名護市辺野古で進められているアメリカ軍普天間基地の移設反対を訴えました。
自民党の島尻氏は辺野古への移設容認の立場で選挙戦に臨みましたが、及びませんでした。
長崎 水戸 大分各市長選 いずれも現職当確
また21日は統一地方選挙の後半戦として、無投票を除く全国合わせて721の市区町村長や市区町村議員の選挙の投票が行われました。
このうち現職と新人合わせて4人の争いとなった長崎市長選挙は、現職の田上富久氏が4回目の当選を確実にしました。
(後 略)