2019年3月16日土曜日

知る権利守ろう 記者たちが官邸前に結集 圧力に抗議

 菅官房長官会見での東京新聞・望月記者に対する質問制限・妨害に抗議する「私たちの知る権利を守る首相官邸前抗議行動」が14日夜官邸前で行われました。
 
 主催者の南彰MIC議長(新聞労連委員長)は「わずか5、6年前までは記者会見で自由闊達な議論が行われていた。それを取り戻すことが大切」と強調しました。
 現場からの発言で、当該の中日新聞、東京新聞の両労組、毎日新聞、共同通信、中国新聞、神奈川新聞の記者たちは「私たち記者が問われている。徹底的に問い続ける」「記者同士の分断を許さない。読者、市民と連帯する」とスピーチしました。
 
 連帯する文化人たちからも発言が相次ぎました。
 
 質問妨害を受けた東京新聞の望月衣塑子記者も駆けつけ、「沖縄紙など他紙の記者にまで質問制限がおよんでいる。看過できない」と語りました。
 そして挨拶を次のように締めくくりました。
「メディアが権力に厳しい質問ができなくなった時、民主主義は衰退します。
 いまこの瞬間も、私達がくみ取れていない声なき声がまだまだ社会には沢山あるという事を忘れてはいけないと思っています。
 政府がメディアを支配しよう、抑圧しようとしているいまこそ、私達はそれぞれが勇気を奮いたたせ、連帯して立ち上がり、今日の様に共に戦っていきましょう。
 本当にありがとうございました」
 
関連動画(3分12秒) https://youtu.be/c6Zr6Pd8mJs
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真実のため記者結集 官邸前 圧力に抗議 望月氏「他紙にも、看過できぬ」
 しんぶん赤旗 2019年3月15日
 メディア産業の労働組合が集まる日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)は14日夜、官房長官会見での「特定記者」に対する質問制限・妨害に抗議して、「私たちの知る権利を守る首相官邸前抗議行動」を行いました。立場を超えたジャーナリスト、市民が結集。「ファイト・フォー・トゥルース(真実のためにたたかえ)」「報道の自由守れ」「記者いじめやめろ」とコールしました。
 
 主催者の南彰MIC議長(新聞労連委員長)は「マスコミの労組には幅広い考えがある。しかし、為政者のうそは許さないことで共通している」と強調。「事実誤認」だとレッテルを貼った辺野古埋め立ての赤土問題について「現場を見れば、赤土が広がっているのは明白だ。記者の質問に政府見解の枠をはめることは一刻も早くやめさせないといけない」と訴えました。
 
 質問妨害を受けた東京新聞の望月衣塑子記者も駆けつけ、「沖縄紙など他紙の記者にまで質問制限がおよんでいる。看過できない」と語りました。
 
 現場からの発言で、当該の中日新聞、東京新聞の両労組、毎日新聞、共同通信、中国新聞、神奈川新聞の組合員が「私たち記者が問われている。徹底的に問い続ける」「記者同士の分断を許さない。読者、市民と連帯する」とスピーチしました。
 
 連帯あいさつで、梓澤和幸弁護士は「真実を求める声をあげよう」と呼びかけ。「メディアで働く女性ネットワーク」の林美子代表世話人は「昨年、財務次官による女性記者へのセクハラもあった。記者の連帯ではねかえそう」と発言。国境なき記者団の日本事務局の瀬川牧子さんが抗議声明を読み上げました。日本共産党の田村智子副委員長(参院議員)らがあいさつしました。
 
 
「知る権利守ろう」首相官邸前で抗議集会
毎日新聞 2019年3月14日
 首相官邸が東京新聞・望月衣塑子記者の質問を「事実誤認」などと指摘し、官邸の記者クラブ「内閣記者会」に対応を申し入れたのは「知る権利」を狭める行為だとして、日本新聞労働組合連合(新聞労連)などで作る日本マスコミ文化情報労組会議は14日夜、首相官邸前で抗議集会を開いた。 
 
 集会には主催者発表で約600人が参加。「知る権利を守ろう」「民主主義を守ろう」などと声を上げ、新聞各紙の現役記者らが次々にスピーチした。 
 
 朝日新聞記者として官邸取材を担当した新聞労連の南彰委員長は「官房長官会見を巡って不当な記者弾圧、質問制限、これが繰り返されている。わずか5、6年前までは自由闊達(かったつ)な議論が行われていた。それを取り戻すことが大切」と強調。神奈川新聞の田崎基記者は「これは望月記者個人の問題ではなく、権力者が傲慢になっているという問題」と官邸の姿勢を批判した。
 最後にマイクを握った望月記者は「(質問に対する)妨害や制限行為はやめてほしい。私や社への精神的圧力にとどまらず、質問をする他の記者への萎縮を招き、報道の自由、国民の知る権利を踏みにじる暴挙」と訴えた。【後藤由耶】