日刊ゲンダイが新元号の有力候補に「安」の字が含まれているのがあると報じました。先日、テレビ朝日が新元号を予想したときも、何故か「安」を含むものが沢山あって異様な感じを受けたものでした。テレ朝の安倍首相への忖度と醜い迎合に他なりません。
「安」そのものには罪はないにしても、新元号に用いられるとなるとそれこそ「安倍晋三による意図的な政治的作為」にほかなりません。大問題です。
辛口批評で知られる「世に倦む日々」氏は、3月7日と3月15日に警告の記事を出しています。いずれも長文なのでここには引用できませんが、興味のあるかたは原文にアクセスしてください。
新元号はそのまま新天皇のおくり名となります。
「世に倦む日々」氏は、「安倍晋三が新天皇のゴッドファーザーに」なろうとしていると非難し、政治評論家・本澤二郎氏は「首相が天皇のおくり名に自分の名前の一部を“与える”なんて、不逞の輩と言うほかありません。普通の感覚ではあり得ないが、傲岸不遜な安倍首相なら、やりかねない」と酷評しています。
安倍首相が「安」をつけたがっているのが見え見えであれば、なおさらそれを阻止するのが周囲の役割です。しかし新元号選定で重要な役割を果たす官房長官が菅氏であっては、そんなことは望むべくもありません。彼はひたすら安倍首相に迎合するだけで、「カミソリ」と畏怖された後藤田正晴官房長官が折に触れて示した見識や気迫のかけら(欠片)も持ち合わせていません。
「この国民にしてこの政治あり」は ついにそこまで行き着こうとしています。
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新元号の有力候補やはり「安」が? すでに皇太子に提示か
日刊ゲンダイ 2019年3月25日
新元号の発表まで1週間。菅官房長官は24日、元号の考案者に正式に委嘱したことを明らかにした。官邸では絞り込み作業が始まっているが、案の定と言うべきか、新元号案の中には、「安」の字が入ったものがあるという。
あらかじめ依頼していた複数の専門家から、政府が受け取った新元号案は数十個に上るという。そこから、委嘱を受けた専門家が3~5候補に絞り込み、有識者会議などを経て選定された新元号が4月1日に発表される。
これまで、元号の出典は中国の古典から採用することが慣例だったが、新元号案には国書を由来とするものが含まれているという。支持基盤の保守層に配慮した安倍首相が「新元号は日本の書物から選びたい」と言い出したからだ。
「安倍首相が自分の名前の一文字を元号に使うのではないかと噂になっていますが、実際、新元号の候補には、『安』の字が使われたものが残っているようです。候補のひとつは『コウアン』という情報もある。漢字では『光安』か『康安』になると思われます」(大手紙の政治部デスク)
■周囲や有識者が忖度する可能性
「康安」の文字は、豊臣秀頼が鋳造させた鐘に「国家安康 君臣豊楽」と刻まれていたことに徳川家康が「家康の名前を切断して呪っている」と難くせをつけ、豊臣方を大坂の陣に追い込んだ「鐘銘事件」を彷彿とさせるが、日本の南北朝時代に短期間、元号として使われていたことがある。
「太平記」によれば、「康安」に改元する日に京都で大火事があり、改元への批判が高まったが、室町幕府が強硬姿勢で押し切ったという。
新元号の選定にあたっては、これまで元号として使われていないことや、俗用されていないことが原則だ。しかし、NHKが今月9日、「過去に用いられた元号と重複していることが判明しても違法とはならない」という内閣法制局の見解をわざわざニュースで流していたことも気になる。
「実は、すでに皇太子さまに『安』の文字を使った元号案を提示したという話もあります。総理は2月22日に東宮御所を訪れ、皇太子さまとサシで30分ほど異例の面会をしていますが、その時に改元までの流れを説明し、『安』も含まれる元号案を示したというのです。それに対して皇太子さまがご意見を言うことはなく、『みなさんでよくよく相談してください』というような対応をされたようです」(宮内庁関係者)
事実上、差し戻されたようなものだが、これで“安入り元号”は幻と消えるのか。
「元号は政府が決めるとはいえ、首相が天皇のおくり名に自分の名前の一部を“与える”なんて、不逞の輩と言うほかありません。普通の感覚ではあり得ないが、傲岸不遜な安倍首相なら、やりかねない。元号に自分の名前の一文字を入れれば、永久に歴史に残ることになりますからね。周囲や有識者が忖度して、安の文字を使ったものを選ぶことも考えられます」(政治評論家・本澤二郎氏)
果たして、来週4月1日に発表される新元号には「安」の文字が入っているのか――。