2019年3月2日土曜日

安倍首相が玉城デニー知事に沖縄無視・辺野古続行をあらためて宣言

 1日、玉城デニー沖縄県知事県民投票の結果を通知するため首相官邸で安倍首相面会し「直接示された民意は何より重く、尊重されなければならない」「いままさに、日本政府の民主主義が問われている」と突きつけました。
 
 それに対して安倍首相の回答は、「結果を真摯に受け止め、基地負担の軽減に全力を尽くしていきたい」「普天間飛行場の危険な状況を置き去りにするわけにはいかない。もはや、先送りできない」という、聞き飽きた何の真実味もないものでした。
 就中「真摯に」という言葉はまことに不適当で、首相がその意味を知っているのかとさえ思わされます。そもそも最初のセンテンスと後のセンテンスの間には何の脈絡もありません。工事期間として13年(以上)が掛かる辺野古新基地の工事を進めることが、何故「先送りできないから」の解決策になるのか首相は説明できるのでしょうか。
 首相の発言は国語力の欠如と人間としての不誠実さが相俟った理解不能なものです。
 
 完成が期せずに米軍がそこの移動するかも不明な工事に、2兆円余を掛けることに何の問題意識も持たないことも大いに問題です。これまで海外に何十兆円もバラまいて来たために、そういう感覚がマヒしているのであれば即刻退場すべきでしょう。
 
 1日夜、永田町の首相官邸前では「辺野古埋めるな東京大抗議」と題した集会が開かれ、政府の不当な態度に怒った多くの市民らが駆け付けました。
 LITERAは、「安倍首相が玉城デニー知事に沖縄無視・辺野古続行をあらためて宣言!~」とする怒りの記事を出しました。 
 毎日新聞とLITERAの記事を紹介します。
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「民主主義を埋めるな」 官邸前で辺野古反対集会
毎日新聞 2019年3月1日
 東京・永田町の首相官邸前では1日夜、「#0301辺野古埋めるな東京大抗議」と題した集会が開かれた。ツイッターなどで開催を知った多くの市民らが駆け付け、米軍普天間飛行場の移設計画に伴う名護市辺野古沿岸部の埋め立て工事をすぐにやめるよう訴えた。 
 
 集会が始まった午後7時半には官邸前の歩道に三重、四重の長い列ができた。「民主主義を埋めるな」「辺野古に基地はいらない」と書かれたプラカードを手に、太鼓の音に合わせて「辺野古を埋めるな」「安倍(晋三首相)は辞めろ」と声を上げ続けた。 
 会場では、約9万人分の有効署名を集めて県民投票の実施を求めた「『辺野古』県民投票の会」の元山仁士郎代表(27)がマイクを握った。元山さんは、県民投票で「反対」が7割超を占めたにもかかわらず、安倍首相が埋め立てを進めようとしていることを踏まえ、「残念ながら沖縄の意思は形になっていない。(政府による)いじめの状態を終えなければならない」と強調。「みんなで知恵を出せば、辺野古以外の選択肢も生まれるはずだ。今回の問題について立場が違う人とも話し合ってほしい」と参加者に呼び掛けた。 
 
 仕事帰りに半年ぶりに抗議集会に参加した東京都西東京市東伏見4の会社員、後藤大輔さん(40)は「私は辺野古新基地建設に反対します」とのプラカードを持参した。「沖縄に行ったことはないが、基地負担を沖縄にばかり押しつけるのはおかしいと思っている。沖縄の民意が明確になったのに、その声を聞かない安倍首相の態度に腹が立つ」と話した。【川村咲平】 
 
 
安倍首相が玉城デニー知事に沖縄無視・辺野古続行をあらためて宣言! 
小林節は「県民投票には憲法上の拘束力ある」と指摘
LITERA 2019年3月1日
 「直接示された民意は何より重く、尊重されなければならない」
 「いままさに、日本政府の民主主義が問われている」
 辺野古新基地建設について7割超が「反対」という民意を示した県民投票の結果を通知するため、本日、玉城デニー沖縄県知事が首相官邸で安倍首相と面会し、このように突きつけた。
 しかし、安倍首相の回答は、県民投票をまったく無視した冷酷なものだった。
「結果を真摯に受け止め、基地負担の軽減に全力を尽くしていきたい」
「(普天間飛行場の)危険な状況を置き去りにするわけにはいかない。もはや、先送りできない」
 
 玉城知事は安倍首相との面会のあと、外国人特派員協会でおこなわれた会見において、「安倍総理からポジティブな意見はなかった」と語った。
 辺野古埋め立ての賛否を問うシングルイシューの県民投票によって明確に示された民意を「真摯」に受け止めるのであれば、辺野古での工事をまずは即刻中断、断念し、その上で普天間の県外・国外移設など別の案を政府として検討、沖縄県に提案するのが筋であり、それではじめて「真摯」と言える
 それがどうだ。結局、安倍首相は県民投票前から言いつづけている「普天間の危険除去」を理由にして、工事続行を正当化するだけ。だが、辺野古に新基地ができてもそれだけでは普天間は返還されない上、水深90メートルにも達する軟弱地盤に約7万7000本もの杭を打つという、世界的にも例がないとされる途方もない地盤改良工事について、その工期も工費もあきらかにされてはない。
 
 にもかかわらず、政府は県民投票の翌日も辺野古の海に土砂を投入し、軟弱地盤がある大浦湾側でも護岸工事をおこない、さらに警察は抗議する市民たちを強制排除するという暴挙に出た。これこそが、沖縄県民の民意に対する、安倍首相の答えなのだ。
 しかも、耳を疑ったのは、岩屋毅防衛相の発言だ。2月26日におこなわれた閣議後会見で、岩屋防衛相は安倍首相と同じ主張を繰り返した上、こう言い放ったのである。
「沖縄には沖縄の民主主義があり、国には国の民主主義がある」
 民主主義に則って実施された県民投票によって沖縄が示した結果に対し、「国の民主主義は違う」と切り捨てる──。この発言は「沖縄」と「本土」の分断をはかるだけでなく、この「国」の民主主義というのは主権者たる国民の声を政府は無視して勝手にできる、と言っているようなものではないか。
 
 それだけではない。安倍首相は「真摯に受け止める」と言って憚らないが、安倍首相の意向に沿った報道に終始する政権に近いメディアは、見事に県民投票の結果を矮小化。NHKは“「反対」は全有権者の約37%しかない”と印象操作するような付ける報道をおこない、読売新聞は「投票率52% 広がり欠く」「『反対』最多 影響は限定的」と見出しを立てた。
 もっと露骨だったのは、フジテレビ解説委員・平井文夫氏の主張だ。平井解説委員は「FNNプライムオンライン」において〈(「反対」票を投じたのは)全有権者の中の割合を見ると38%、4割弱に過ぎない〉〈投票に行かなかった54万人を巧妙に無視している〉などと主張。「投票結果報道はフェイクニュース」「トリックに騙されるな」と無茶苦茶な論理を展開したのだ。
 こうした意見はネット上でもネトウヨが振りかざしているものだが、その論でいえば、安倍政権こそ“トリックを利用したフェイク政権”ということになるではないか。実際、憲法学者の小林節・慶應義塾大学名誉教授はこう反論している。
 
小林節は「県民投票には憲法上の拘束力がある」と安倍政権の対応を問題視
「先の衆院選小選挙区で自民党の小選挙区での得票率は47%余りで全有権者に占める割合は約25%にとどまった。それにもかかわらず約74%の議席を獲得した。安倍政権が県民投票の獲得票の割合が低いと言うのであれば自己矛盾になる」(琉球新報2月28日付)
 さらに、小林名誉教授は、安倍首相が県民投票の結果を無視していることに対しても、重要な指摘をおこなっている。
県民投票には憲法上の拘束力がある。政府には憲法の趣旨に従って『少なくとも県外への移設』を追求すべき義務がある
 小林氏によると、憲法95条では「ひとつの地方自治体のみに適用される国の法律は、その自治体の住民投票で過半数の同意を得なければならない」と定めており、「辺野古への米軍基地移設は形式上は『法律』ではないが、中央から地方へのいじめをしてはならないという憲法の趣旨からすれば、政府が過重な負担を沖縄に押し付けてはならないという規範が95条の法意だ」と解説するのだ。
 
 安倍首相が県民投票の結果を無視し、強権的に工事を続行させることは、断じて許されない。無論これは、日本全体の問題だ。
 工事の見通しも立たない状態であるというのに「辺野古が唯一」と筋が通らない主張を繰り返す安倍首相のやり方を、国民は認めるのかどうか。そしてなにより、県民が示した民意を政府がまるで無視するという暴挙を、それを「この国の民主主義」と言ってのける政権を、受け入れるのかどうか。いま、日本全体がこの問題を突きつけられているのである。
 きょう、いままさに首相官邸前では、「辺野古埋めるな東京大抗議」と題した抗議活動がおこなわれ、多くの市民が安倍首相による沖縄への蛮行に反対の声をあげ、沖縄の民意に向き合うことを求めている。
 沖縄に対して安倍首相が振るいつづける暴力を見過ごすことは、わたしたちは安倍政権の加担者になることを意味する。いまこそ「沖縄への暴力をやめろ」と、「本土」こそが民意を叩きつけなければならない。(編集部)