前橋地裁で進められている「安全保障関連法の違憲性」の集団訴訟で、第7回口頭弁論(6月13日)で、原告側が申請していた元内閣法制局長官・宮崎礼壹氏など、専門家3人の証人尋問が認られました。全国22の地裁で同様の訴訟が進められていますが、証人尋問が認められたのは初めてということです。
裁判長がそうした証人尋問を拒否するのは、通常、判決に向けて予断をもっていることの反映です。その意味で前橋地裁の審理は注目されます。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
安保法制違憲訴訟、元内閣法制局長官ら3証人尋問決定 前橋地裁
毎日新聞 2019年3月27日
集団的自衛権の行使容認などを柱とする安全保障関連法の違憲性が争われている集団訴訟で、前橋地裁(渡辺和義裁判長)は27日、第7回口頭弁論で、原告側が申請していた専門家3人の証人尋問を認めた。全国22地裁で同様の訴訟が起こされているが、証人尋問が認められたのは初めて。6月13日に予定している。
証人は、元内閣法制局長官の宮崎礼壹▽東京新聞編集委員の半田滋▽憲法学者の志田陽子(武蔵野美術大学教授)の - 3氏。
原告弁護団は、安保法制の違憲性を争点とするよう裁判所に求めてきた。昨年3月に前橋地裁は「争点整理案」を示し、争点として認められたことが証人採用につながったという。
裁判後の記者会見で、弁護団共同代表の大塚武一弁護士は「全国の先頭に立つ気概を持って準備を進めたい」と話した。
群馬では2017年3月に原告175人(現在208人)が、安保法制によって平和的生存権を侵害され精神的苦痛を受けたなどとして、国に1人あたり10万円の損害賠償を求め提訴した。【菊池陽南子】