デルタ株は既にコロナ新規感染者の3割を超え、7月中には7割に達すると見られています。それに伴って東京都で注目されているのが40~50代の重症者の急増(「50代問題」)で、現在4割に達しています。
現状の東京都のコロナ重症者数は東京都の基準では61人ですが、国の基準では521人になり、これだと病床使用率は計算上43%になります(50%でステージ4)。
集中治療室や人工呼吸器での治療は体への負担が大きく、高齢者が受けるには体力的に困難で、自ら望まない人もいます。それに対して40~50代の重症者は、体力があり重症治療を受けるケースがほとんどなので、この先40~50代の重症者が増えていけば重症者病床は直ぐに満杯になる可能性があります。
一方都が確保している重症病床は1207床(10日時点)で、3度目の緊急宣言直後の4月28日から1床も増えていません。
この問題を取り上げた日刊ゲンダイは、小池知事は、さらなる病床確保を急ぐべきだとしています。
ところで五輪組織委は、海外から来日した五輪関係者向けに指針「プレイブック(第3版)」を定めていて、それにはマスクを常に着用し人との接触を最小限に抑えることなどが明記されています。
5月10日の参院予算委で丸川五輪相は「指定されていない行動範囲を、管理されない状況でうろうろするということは絶対にない状況にしていく」と断言しましたが、それは例によって口先だけのことで、実情はそれとは違うようです(遵守している人たちが大半と考えたいですが)。AERAが報じました。
⇒ 五輪プレスセンター内で食べ歩きにノーマスク 海外関係者の「ルール破り」に組織委の見解は?〈AERA dot.〉
これでは海外関係者の間でコロナのクラスターが発生したり、彼らと接触するホテルその他の関係者に感染する惧れがあります。
くろねこの短語の記事を併せて紹介します。
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コロナ第5波に深刻な「50代問題」…東京の重症ベッドはアッという間の満床危機
日刊ゲンダイ 2021/07/12
12日から6週間、東京に4度目の緊急事態宣言が出される。11日の新規感染者数は614人で22日連続、前の週の同じ曜日を上回った。感染拡大の勢いは止まらない。加えて、気がかりなのが、いわゆる「50代問題」、40~50代の重症者の急増だ。一気に病床が逼迫しかねない。
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都の独自基準による40~50代の重症者数は、先月18日には4人だったが、11日は24人と急増し、全体(61人)の約4割を占める。
国は人工呼吸器やECMOでの管理が必要な人や、集中治療室(ICU)などを使用している患者を重症者としてカウントしているが、都の基準は、人工呼吸器やECMOの管理が必要な人のみとなっている。国基準だと重症者数(10日時点)は521人。年齢構成は分からないが、40~50代の重症者数も、24人どころの数ではないはずだ。
小池都知事も「陽性者数も入院患者数も高齢者層から50代に移ってきている。『50代問題』と言っても過言ではない」と、40~50代の急増に警戒している。
40~50代は、糖尿病などの基礎疾患や、メタボ、喫煙と、コロナの重症化リスクを抱えがちな年代だ。また、働き盛りのため、高齢者と違って商談や会食など人との接触機会も多い。
東京のインド株(デルタ株)はすでに感染者の3割を超え、今月中には7割に達するとされる。英国の研究によると、インド株は英国株(アルファ株)より、入院、重症化リスクが高いという。40~50代はほとんどワクチンを打っていない。インド株に感染すれば、入院患者や重症者が一気に増えてもおかしくない。
都が確保の重症病棟使用率は「ステージ4」に迫る
40~50代の重症者が増えれば、高齢者の場合よりも重症病床が短期間に満床になる可能性がある。西武学園医学技術専門学校東京校校長の中原英臣氏(感染症学)が言う。
「集中治療室や人工呼吸器での治療は体への負担が大きく、体力的に受けるのが困難な高齢者もいます。また、重症治療を自ら望まない高齢者もいるようです。一方、40~50代の重症者は、重症治療を受けるケースがほとんどでしょう。重症者が重症治療を受けられるのは、命を救える可能性が広がり、歓迎すべきことですが、40~50代の重症者が増えれば、重症病床はあっという間に埋まる恐れがある。病床確保が十分でなければ、重症治療を希望する患者が重症用ベッドに入れない事態になりかねません」
都が確保している重症病床(10日時点)は1207床。3度目の緊急宣言直後の4月28日から1床も増えていない。都内の重症者数(国基準)は521人で使用率は43%と、ステージ4(爆発的感染拡大)の50%に迫っている。
インド株が牽引する第5波は、都内の感染者数最多の2520人(1月7日)を上回るともされ、40~50代の重症者急増も予想される。小池知事は、さらなる病床確保を急ぐべきだ。
五輪プレスセンターでは海外メディアの関係者がノーマスクで食べ歩き・・・
バブルの中でクラスター発生の恐怖!!
くろねこの短語 2021年7月12日
各国選手団が続々と来日して、同時にコロナ感染も予想通りに広がっている。ウガンダ、セルビア、イスラエルに続いて、今度はイギリス選手団を担当する日本人スタッフからコロナ感染者が出ましたとさ。
・新型コロナ 五輪イギリス選手団担当の日本人スタッフが感染
(ツイッター) |
さらに、五輪プレスセンター内では、海外メディアなどの関係者がノーマスクで食べ歩きなんて姿がチラホラなんだとか。
・五輪プレスセンター内で食べ歩きにノーマスク 海外関係者の「ルール破り」に組織委の見解は?〈dot.〉
(ツイッター) |
バブル方式ってのはいわば隔離政策なわけで、そうなるとバブルの中でクラスターが発生したら、凄まじいパニックになるんじゃないのかねえ。周辺にいた選手は濃厚接触者として一定期間の隔離生活ってことになれば、競技に出ることだって不可能になってくる。もはや、オリンピック続けられる状況じゃなくなるのは容易に想像ができる。
全国知事会で全面的な無観客が議論されたというけど、オリンピック中止はまだまだ可能性はあるんじゃないのかねえ。娘が女子アナの厚労大臣・田村君が「コロナと闘う五輪」なんて言い出しているようだが、もう馬鹿馬鹿しくて「あっ、そう」ってなもんです。
(ツイッター) |