2021年7月28日水曜日

コロナが深刻な東京 五輪は中止を 小池書記局長が会見

 日本共産党の小池晃書記局長は26日、記者会見し、東京都内の新型コロナウイルスの新規感染者数が25日に日曜日としては過去最大の1763人を記録した事態への認識を問われ、病床使用率が44%に達するなど医療ひっ迫が起きているとして、「このままでは東京をはじめ首都圏で医療崩壊という事態になりかねない深刻な状況にある」と述べ、改めて開催中の五輪の中止を求めました(しんぶん赤旗)

 東京都内では27日、過去最多の2848人/日が新型コロナに感染しました。これで都内で感染が確認されたのは累計20万3568人となりました。また都基準での重症者は82人、都内で感染して死亡した人は2279人になりました(NHK)
 26日開かれた野党合同による対政府ヒアリングで、厚労省は東京都の自宅療養者数は1840人、入院先調整中124人とする調査結果を提出しましたが、それは7月14日時点の数字でした。野党が追及すると厚労省は「暫定版(最新の数字)は総理の方で見ている」と言い放ちました。野党に対して12日前の数字を報告するとは信じられない話です(田中龍作ジャーナル)。
 3つの記事を紹介します。
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コロナ拡大 深刻な東京 開催中の五輪は中止を 小池書記局長が会見
                       しんぶん赤旗 2021年7月27日
 日本共産党の小池晃書記局長は26日、国会内で記者会見し、東京都内の新型コロナウイルスの新規感染者数が25日に日曜日では過去最大の1763人を記録した事態への認識を問われ、病床使用率が44%に達するなど医療ひっ迫が起きているとして、「このままでは東京をはじめ首都圏で医療崩壊という事態になりかねない深刻な状況にある」と述べ、改めて開催中の五輪の中止を求めました。
 小池氏は、東京都の重症者の病床使用率は18%とされているが、「重症者」について都の基準では人工呼吸器やECMO(体外式膜型人工肺)を使用している場合に限定しているが、国の基準ではICU(集中治療室)やHCU(高度治療室)で治療を受けている患者も含めていると指摘。「25日の東京都の『重症者』72人は、国の基準に当てはめると678人になる。重症病床使用率もすでにステージ4=感染爆発だ」と述べました。
 また、医療機関からも「ベッドが満杯に近い」「入院させられない」などの声が寄せられ、自宅療養者も急増しているとして、「東京では医療ひっ迫がすでに起きている」との認識を重ねて示しました。
 小池氏は、日本共産党の志位和夫委員長が22日に「命を守ることを最優先にする立場を揺るがず貫き、開会途中でも中止を決断することを求め続ける」との声明を発表したことに言及。「いまの感染状況を考えれば、声明発表時点よりもさらに深刻になっている」と強調しました。
 また、「政府の中からも『東京都で入院すべき人が入院できないような状況になったら大会の中止も考えるべきだ』との発言が出ているが、重症者が入院できなくなる事態になったら、手遅れだ」と指摘。五輪選手など関係者に153人もの感染者が出ていることも示し、「(感染から守る)『バブル』の崩壊は明らかだ」として、「この深刻な事態のもとで、命を最優先にし、コロナ対策に全力を集中すべきだという立場から、五輪の中止を、そして徹底した感染対策、ワクチンの安全で迅速な接種、大規模なPCR検査、十分な補償、医療機関に対する全面的で強力な支援を強く求めていきたい」と表明しました。


東京都 新型コロナ 2人死亡 新たに2848人の感染確認 過去最多
                     NHK NEWS WEB 2021年7月27日
東京都内では27日、都内で新たに2848人が新型コロナウイルスに感染していることが確認されました。1週間前の火曜日の倍以上となり、過去最多となりました。
東京都は27日、都内で新たに10歳未満から100歳以上までの男女合わせて2848人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。
1週間前の火曜日の倍以上となり、過去最多となりました。
1日に2000人を超えるのは、第3波のことし1月15日以来です。
27日までの7日間平均は1762.6人で前の週の149.4%となり、感染の急拡大に歯止めがかかりません。
2848人の年代別は

10歳下

10代

20代

30代

40代

50代

60代

70代

80代

90代超

97人

275人

951人

610人

466人

301人

91人

25人

23人

9人

これで、都内で感染が確認されたのは20万3568人となりました。
一方、都の基準で集計した27日時点の重症の患者は26日より4人増えて82人でした。
重症者が80人を超えるのは、ことし5月18日以来です。
また、都は、感染が確認された60代の女性と50代の男性が死亡したことを明らかにしました。これで、都内で感染して死亡した人は2279人になりました。

田村厚労相「思いを一つに 命守ることに協力を」 
        (後 略)

「菅首相は知っています」入院待ちの感染者数 助かる命も助からない
                     田中龍作ジャーナル 2021年7月26日
    【写真説明】帯同者、監督者なしでコンビニに行き買い物をするウクライナの大会
         関係者。=25日、晴海 撮影:田中龍作=
 東京都は新型コロナウイルスの26日の新規感染者は1,429人と発表した。月曜日としては過去最多となった。
 新規感染者の急増で病床は逼迫する。マスコミ報道によれば、埼玉県の医師は「来週中にすべての病床が埋まる」と危機感を露わにする。
 感染しても入院できず自宅で療養するしかなくなるのだ。
 きょう26日開かれた野党合同による対政府ヒアリングで、厚労省は東京都の自宅療養者数は1,840人、入院先調整中が124人とする調査結果を提出した。
 ところがこの調査結果たるや7月14日時点の数字なのである。オリンピックが始まる9日も前の数字だ。
 五輪関係者の入国により感染は拡大しているにもかかわらず、厚労省は五輪開催のはるか前の調査結果しか明らかにしていない。(26日時点)
 野党が追及すると厚労省は「暫定版(最新の数字)は総理の方で見ている」と言い放った。 
 原口一博議員(立憲)は「我々の方にもその暫定版(最新の数字)を見せて下さい」と抗議した。
    【写真説明】カザフスタンの射撃チーム役員はタクシーに乗って池袋に向かった。
         移動は大会専用車両でなければならないのだが。=24日、晴海 
         撮影:田中龍作=
 五輪関係者の入国で感染拡大が懸念される、と指摘されても、菅首相は「バブルで外部と遮断する」と言い募ってきた。
 ところがバブルは穴だらけだった。空港、選手村…ウイルス撒き散らしである。
 田中龍作ジャーナルは証拠写真で明らかにしてきたマスコミも似たような報道をしている。
 第3波に襲われた1月、東京都では17人のコロナ感染者が自宅で命を落とした。
 コロナに感染しているということも分からず自宅でひっそりと孤独死していった人を加えれば、17人は氷山の一角かもしれない。
 オリンピックを中止しなければ、助かる命も助からなくなる。
                  ~終わり~