新潟県は18日、新型コロナウイルス感染の有無を調べるPCR検査について、9月末をめどに1日当たりの検査可能件数を1200件以上(民間検査機関や医療機関を含め)に増やすと発表しました。
県はピーク時に必要なPCR検査数を約450件と試算しており、9月末には750件程度の余裕が生まれる見込みです。
国が一向に具体策を講じない中で、新潟県がピーク時でも十分に検査が賄える体制を整えるのは大きな安心材料です。
新潟日報が報じました。
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PCR検査 1200件に拡充 新潟県、9月末めど体制強化
新潟日報 2020/08/19
新潟県は18日、新型コロナウイルス感染の有無を調べるPCR検査について、9月末をめどに、民間検査機関や医療機関を含めた1日当たりの検査可能件数を1200件以上に増やすと発表した。今後の感染拡大やクラスター(感染者集団)の発生に備え、機器を追加購入するなどして検査体制を強化する。機材拡充の一方、検体採取や検査に当たる人材の確保が課題となる。
県はこれまで、1日当たりの検査可能件数を216件(県と新潟市の地方衛生研究所2施設で計176件、民間検査・医療機関などで計40件)としていた。今秋までに機器の追加などで地方衛生研究所での検査数を約450件に増やし、民間検査機関などの40件と合わせ約500件の検査が可能になるとしていた。
この検査可能件数について県が18日までに、民間検査・医療機関などで1日当たりに実施可能な検査件数(8月1日時点)を確認したところ、600件以上多い644件だった。地方衛生研究所2施設(176件)と合わせると、現時点で1日当たりの検査可能件数は820件となる。
件数が大幅に増えた理由について、県健康対策課は「県内の感染状況では、地方衛生研究所で検査を十分に賄えており、民間機関などで実施可能な件数を正確に計上していなかったため」と説明した。
県はピーク時に必要なPCR検査数を約450件と試算しており、9月末には750件程度の余裕が生まれる見込みだ。同課の鍋谷一義課長補佐は「複数のクラスターが発生した場合、濃厚接触者を含め相当な数の検査が必要になる可能性があり、検査体制に余裕を持たせることが大事だ」としている。
県医師会の堂前洋一郎会長は検査体制の拡充を評価する一方、「医療者の確保や医療者の感染リスクの軽減も課題だ」と指摘。県は今後、検査に関わる人材の確保策なども検討を進める。