安倍首相は8月末米国で開かれるに出席する予定です。
ところで米国から帰国した場合には、14日間は検疫所長が指定する場所(自宅等)において待機(自己隔離)することになっていますが、安倍首相は特例でその隔離を不要とする見込みです(ツイッターでは「ずっと隔離したら・・・」という冗談話が流れています)。
ところがG7サミットはこの時期なので、トランプ以外の各首脳はみなビデオ演説にするということです。
そうであれば各首脳はわざわざトランプの主催する対面サミットに出席しないのではないだろうかと、天木直人氏は推測しています。
そうなると安倍首相だけがワシントンに行き、G7のメンバーの中でただひとりトランプと対面会議をするわけです。まさにG7の歴史に残る事態となります。
天木直人氏の1日付と2日付のブログを紹介します。
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8月末のG7サミットは本当に開かれるのか
天木直人のブログ 2020-08-01
きょうから8月だ。そして8月といえば8月末に米国で開かれるG7サミットの事が私の頭に浮かぶ。本当にトランプ大統領はサミットを開くつもりなのか。
そう思っていたら、きょう8月1日の東京新聞が一段の小さな記事で報じた。
米国のクラフト国連大使が7月30日、米NPOのオンライン対談で次のように語ったと。
「トランプ大統領が直接演説することを望んでいる」と。
そして、その後で次のように語ったと。
「(トランプ大統領が)じかに演説する唯一の首脳になる」と。
国連総会の一般演説は、毎年各国の首脳が順番に登壇し、演説することになっている。
しかし今年はコロナウィルスの世界的大流行が収まらないため、事前に収録したビデオ演説を総会議場で放映する事を認める決定が7月22日付で採択されていた。
クラフト米国連大使の7月30日の発言によって、トランプ大統領以外の首脳はみなビデオ演説にする事がわかったわけだ。ということは安倍首相もビデオ演説にするということだ。
ニューヨークに来て国連演説することを止めたG7の首脳が、わざわざ、その直前にワシントンに来てトランプ大統領の主催する対面サミットに出席するだろうか。とてもそうは思えない。
さては安倍首相だけは、日米首脳会議を行うためだと言って訪米し、G7のメンバーの中でひとり対面会議に応じるつもりなのだろうか。
トランプ・安倍の関係はここまで追従的かと世界の笑いものになるつもりなのだろうか。
そのことはもうすぐわかる。(了)
サミットとは関係なく8月末に安倍訪米が強行される予感
天木直人のブログ 2020-08-02
8月末にG7サミットがワシントンで開かれるのか?
そう前回のメルマガで書いたところ、さっそく読者の一人から、要旨次のようなメールをいただいた。
もともと、安倍訪米の本当の狙いは米国製薬会社からワクチンを1億5千万人分提供してもらうことをトランプ大統領に直訴することと考えられます。政権に出入りしている宮島直秀というエコノミストが大前研一のインターネット番組で7月211日に明らかにしました。昨日ファイザー社が2021年6月に日本に6000万人分提供するとの報がありました。残り9000万人分をトランプに直訴するために安倍は訪米すると予想します。ちなみに宮島が明言しましたが、菅は安倍の後を引き継いで暫定首相となって訪米し、ワクチン確保後の来年2月に解散・総選挙を断行するとのことでした。
ここに書かれている事が本当かどうかはわからない。
安倍首相が、そうあっさりと菅官房長官に政権を渡すとは思えない。
しかし、これから先は何が起きてもおかしくないほどの危機的状態になるだろう。
この投稿を見て私は思った。
その目的が何であれ、8月末の安倍訪米は、G7サミットが開かれるかどうかは関係なく、すでに決まっているのではないか。
おりから茂木外相が8月位上旬に外遊する方向で調整に入ったという記事が流れた(8月1日産経)
しかも、すでに報道されている貿易協定締結協議のための訪英にとどまらず、シンガポールやメコンン3か国、パプアニューギニアなどを含む本格的外遊が検討されているという。
コロナ危機で大騒ぎの中で、こんな外遊が許されるのか。
そう思ってピンと来た。これは安倍訪米の露払いなのだ。
茂木外相の外遊が許されるのだから安倍外遊も許されるというわけだ。
もはや壊滅状態の野党では茂木外相の外遊を阻止することなどできない。
やはり、安倍首相が最後に頼るのはトランプ大統領の米国なのである(了)