時事通信が7~10日、新型コロナの影響で沖縄県を除く全国で1977人を対象に面接方式で行った調査(回収率63・7%)で、安倍内閣の支持率は32・7%(前月比2・4ポイント減)、不支持率は48・2%(同2ポイント増)でした。第2次政権発足以降、支持は2017年7月の29・9%に次いで2番目に低く、不支持も同月の48・6%に次ぐ高さとなりました。
また「Go Toトラベル」が「早すぎる」は82・8%でした。
自民党関係者は「こんな状態では衆院解散どころではない」と述べ、党幹部は「今は耐える時だ」と話しています。
首相は14日、その前の2日間と同様に午前休を取り、当初の予定より1時間遅い午後2時すぎに首相官邸に出勤しました。
自民党の閣僚経験者は「首相の表情には疲れが見え、気力も感じられない。状況を好転させる材料は全く見当たらない」と嘆いたということです。
自民党の閣僚経験者は「首相の表情には疲れが見え、気力も感じられない。状況を好転させる材料は全く見当たらない」と嘆いたということです。
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内閣支持32%、過去最低目前 コロナ対応「評価せず」6割―時事世論調査
時事通信 2020年08月14日
時事通信が行った8月の世論調査で、安倍内閣の支持率は前月比2.4ポイント減の32.7%、不支持率は同2ポイント増の48.2%だった。第2次政権発足以降、支持は2017年7月の29.9%に次いで2番目に低く、不支持も同月の48.6%に次ぐ高さとなった。新型コロナウイルス感染拡大への政府対応を「評価しない」と答えた人は59.6%で、「評価する」の19.4%を大きく上回った。
感染が全国で再拡大する中、政府が観光支援事業「Go Toトラベル」キャンペーンを7月下旬に始めたことについて、「早過ぎる」が82.8%を占めた。「適切だ」は9.0%、「遅過ぎる」は4.0%だった。政府が緊急事態宣言を再発令することに対しては、「出すべきだ」54.5%、「出すべきでない」23.5%となった。
内閣を支持する理由(複数回答)は「他に適当な人がいない」が最多の17.8%で、「首相を信頼する」7.1%、「リーダーシップがある」5.4%と続いた。支持しない理由(同)は「期待が持てない」25.9%、「首相を信頼できない」25.7%、「政策が駄目」18.7%が目立った。
政党支持率は、自民党が24.2%、立憲民主党が3.5%。以下、公明党3.3%、共産党1.6%、日本維新の会1.5%、国民民主党0.6%、れいわ新選組0.6%、社民党0.5%、NHKから国民を守る党0%で、「支持政党なし」は61.6%だった。
調査は7~10日、新型コロナの影響で沖縄県を除く全国の18歳以上の男女1977人を対象に面接方式で実施。有効回収率は63.7%。過去との比較は、郵送方式で行った5、6月分を除いた。
世論調査、「危険水域」寸前に危機感 反転の道筋描けず―政府・与党
時事通信 2020年08月14日
時事通信の8月の世論調査で内閣支持率が「危険水域」とされる3割割れの寸前まで落ち込んだことを受け、政府・与党は危機感を強めている。ただ、支持率下落の底流には新型コロナウイルスをめぐる政府対応への国民のいら立ちが渦巻いているとみられ、反転の道筋は描けていない。
「困った。何もかも政権の責任にされている」。安倍晋三首相の周辺は14日、世論調査結果に困惑の表情を浮かべた。その上で「スピード感を持ってやっていくしかない。一喜一憂しないの一言に尽きる」と気を引き締めるように語った。
政権幹部らが落胆するのは、国外に政府対応を「成功している」(世界保健機関のテドロス事務局長)と称賛する声があるにもかかわらず、調査では「評価しない」が6割近くに上ったことだ。コロナ禍にあえぐ観光産業への支援事業「Go Toトラベル」に対する異論は9割近くに達した。
自民党関係者は「こんな状態では衆院解散どころではない」と指摘し、党幹部は「今は耐える時だ」と話す。
党内には9月末までに見込まれる内閣改造・自民党役員人事を念頭に「人事で雰囲気を打開するしかない」(関係者)との声もある。ただ、来年9月に任期切れが迫った首相の求心力には陰りが出ており、停滞ムードを一新できるほどの大胆な人事は難しいとの見方が強い。
国民の不満の背景には、首相が最近、記者会見などでコロナ対応を丁寧に説明しようとしないこともあるとみられるが、首相サイドにはすぐに会見に応じる雰囲気はない。
首相は14日、その前の2日間と同様に午前休を取り、当初の予定より1時間遅い午後2時すぎに首相官邸に出勤した。自民党の閣僚経験者は「首相の表情には疲れが見え、気力も感じられない。状況を好転させる材料は全く見当たらない」と嘆いた。