自民党の秋元司衆院議員の「IR汚職事件」の証人の口封じに関わったとして8月4日に逮捕された淡路明人容疑者(仮想通貨マルチ社「48ホールディングス」社長)は、首相主催の「桜を見る会」(2016年4月)に出席し、安倍首相夫妻らと一緒に撮った写真を営業に活用したことで問題になった人物です。
それとは別に警視庁はジャパンライフの創業者・山口隆祥元会長を、今月下旬にも詐欺容疑で立件する方針(毎日新聞)で、すでに山口氏の自宅など33カ所を「特定商取引法違反」の容疑で家宅捜索しているということです。
山口元会長も、首相主催の「桜を見る会」に招待されたことを宣伝材料に使い、被害を広げたと国会でも問題になりました。
山口氏は数十年来、繰り返し違法なマルチ商法で庶民をだまし、その都度自らは莫大な利益を得ながら倒産を繰り返してきた曰く付きの人物ですが、安倍首相の父晋太郎氏とは親しく安倍首相自身も一緒に渡米するなどの間柄でした。
安倍応援団は、このタイミングで何故二人が検察の標的にされたのかと訝しんでいるということですが、かつてあれほど問題になったのに立件もされずに済まされた方が異常で、それは例の黒川氏の存在が大きく関わったからとしか考えられません、
先行きのことはまだ不明ですが、検察の陣立てが正常化したのを機に、検察は厳正に対応すべきです。
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安倍首相に「桜疑惑」再燃 重要人物2人が捜査ターゲットに
日刊ゲンダイ 2020/08/23
泣き面に蜂とはこのことか。体調を崩している安倍首相を、再び「桜疑惑」が直撃する可能性が出てきた。「桜疑惑」に関与した人物が逮捕されたからだ。
しかも、さらにもう1人「桜を見る会」に招待された人物が別ルートで捜査のターゲットになっているという。
自民党の秋元司衆院議員の「IR汚職事件」に関与し、東京地検に逮捕された淡路明人容疑者(54)は、首相主催の「桜を見る会」に出席していたことが国会で問題になった人物だ。
淡路容疑者は、2016年4月「桜を見る会」と「前夜祭」に参加し、その際、首相夫妻と撮った写真をマルチ商法の勧誘に使っていたことが問題視された。淡路容疑者が2015年に設立した「48(よつば)ホールディングス」は、仮想通貨「クローバーコイン」を販売。消費者庁が、販売手法が「特定商取引法違反」に当たると業務停止命令を出していた。
さらに、毎日新聞によると、警視庁はジャパンライフの創業者・山口隆祥元会長(78)を、今月下旬にも詐欺容疑で立件する方針だという。山口元会長も、首相主催の「桜を見る会」に招待されたことを宣伝材料に使い、被害を広げたと問題になった。すでに警視庁は山口元会長の自宅など、33カ所を「特定商取引法違反」の容疑で家宅捜索している。
安倍政権の末期が近づいた途端、「桜を見る会」をビジネスに利用し被害を広げた2人が、まったく違うルートで捜査のターゲットになっている形だ。
「安倍応援団は、なぜ、このタイミングでといぶかしげに見ています。聴取の時、『桜を見る会には昭恵夫人に呼ばれた』『安倍首相に招待された』と話さないとも限らない。もし、メディアに流れたら致命傷になる。少なくとも、安倍さんは東京地検や警視庁に弱みを握られることになってしまいます」(官邸事情通)
立正大名誉教授の金子勝氏(憲法)が言う。
「国会の役割は立法と行政の監視です。総理主催の“桜を見る会”に招待された人物が逮捕されたのだから、野党は国会召集を強く要求し、いったい誰がどんな基準で招待したのか、総理に説明を求めるのが当然です。でも、国会で追及されることが分かっているので、ますます安倍首相は国会を開かないでしょうね」
野党はしつこく国会召集を求めるべきだ。