野党(や国民)がどんなにPCR検査(抗原検査を含む 以下同)を徹底して行うように要求しても、政府・厚労省が応じようとしないのは不思議なことです。
いまだにPCR検査を増やせば医療崩壊が起きるなど述べるのは世界の非常識です。
かつての規模から大幅に減らした保健所にその窓口を置くというのも、非常識な対応です。
感染研がコロナのデータを独占するためにそうしているというのも非常識の極みです。
徹底的なPCR検査をしないまま経済を回そうとしても、その都度感染拡大が伴うので結局十分な経済活動は出来ません。それではいつまで経っても国民の苦悩は解決されません。
酷暑の夏場でもこれほど感染が拡大しているのであれば、秋から冬にかけての第3波ではどんな惨状を呈するのか想像を絶します。
共産党の志位委員長が会見し、「今この時期こそ検査抜本強化をすべき。今が感染拡大抑え込むか再燃かの分かれ道である」と強調しました。
分かりやすいグラフを付けて、この時期にPCR検査を拡大することがいかに感染を抑止するうえで効果的であるかを説明しました。
しんぶん赤旗の記事を紹介します。
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新型コロナ
今この時期こそ検査抜本強化を 感染拡大抑え込むか再燃か 分かれ道
志位委員長が会見
しんぶん赤旗 2020年8月28日
日本共産党の志位和夫委員長は27日、国会内で記者会見し、厚生労働省のデータに基づき、新型コロナウイルスの新規陽性者数が減少した5月に検査数も減少に転じたことを明らかにし、「検査を抜本的に増やし、感染の抑え込みをやっておくべき時期だったが、それを怠った」と批判し、「こういう誤りを二度と繰り返してはならない。今この時期にこそ検査体制の抜本的強化にとりくむべきだ」と主張しました。
志位氏は、まず感染の現状について、中川俊男日本医師会会長が25日の記者会見で、新規感染者数は「減少傾向だが収束に向かっているとは言えない」「医療現場はひっ迫状況にある」と訴えたことに言及。「感染拡大を抑え込むか、それとも感染の再燃を繰り返す悪循環に陥るかの重大な分かれ道に立っている」と指摘しました。
そして、厚労省のデータに基づくグラフ(下図1参照)を示し、「大きな問題点がはっきり示されている。それは新規感染者数が減少した5月に、検査の数も減らしてしまっていることだ。本来ならば、検査を抜本的に増強し、無症状感染者も含めて把握・保護する取り組みで、感染の抑え込みをやっておくべき時期だった」と強調しました。
国立感染症研究所病原体ゲノム解析研究センターが5日に発表した「緊急レポート」では、「(5~6月の)長期間、特定の患者として顕在化せず保健所が探知しづらい対象(軽症者もしくは無症状陽性者)が感染リンクを静かにつないでいた可能性が残る」と分析していることに言及。「新規感染者数が下がっていた時期に、実は無症状の陽性者が感染リンクを水面下でつなぎ、感染がくすぶり続けていた。そのために、7月に経済・社会活動の再開とともにくすぶっていた感染の再燃が起こった。こういうパターンを二度と繰り返してはいけない」と強調しました。
そのうえで、志位氏は、「今問題なのは、8月中旬以降、新規感染者数の減少に伴って、検査数も2日の2万5541件(後方7日間の移動平均値)をピークに減少傾向にあることだ」と指摘。「新規感染者数が減ったから検査も減らすということになると、無症状の感染者からの感染は継続し、感染はくすぶりつづけて、また次の波がくるということになる。そういう悪循環に陥ってはならない。今のこの時期にこそ検査の抜本的強化に取り組むべきだ」と訴えました。
志位氏は、7月28日に行った安倍晋三首相あて「緊急申し入れ」で、感染震源地(エピセンター)に対する集中検査や医療、介護、障害者福祉、保育、学校などの職員などへの定期的検査によって、無症状感染者も含めて把握・保護することで感染を抑え込む戦略を明確にして実行すべきだと求めたことに言及。厚労省が通知で「地域の関係者を幅広く検査することが可能」(7日)、医療・介護施設の勤務者や入院・入所者に幅広く検査することも「可能」(18日)だとしたことは、「わが党が要求してきた方向での一歩前進だ」としつつ、「この『可能』だとしている点が問題で、結局は自治体まかせ、現場まかせになっている。これでは感染抑止はできない」と厳しく批判しました。
志位氏は、20日の記者会見で示したニューヨーク州のグラフ(下図2参照)が明瞭に示すように、ニューヨーク州では新規感染者数が減った時期にも検査を増やして感染を抑え込んでいることを強調。次のように訴えました。
「政府は『感染は何度も山を繰り返すのは当然』という立場だが、『感染の山を繰り返す』という悪循環に陥ったら、日本の社会は本当に疲弊してしまう。『検査の拡大によって感染を抑え込む』という立場で対応することを強く求めたい」
図1
図2